女性ホルモン

年代ごとに変化するホルモン分泌

【女性の身体は、ホルモン変化のストレスに適時、順応しています。今の不調は、もしかしたらホルモンバランスの影響かも・・・?!】

生理の始まりから、閉経まで、子宮内膜症や子宮筋腫、月経前症候群、無月経、出産、産後うつ、不妊症に至るまで、実に様々な影響が、ホルモン分泌の影響下で起こります。

排卵期を境に分泌されるエストロゲン・プロゲステロンの急な上昇と降下の変化に伴い、それぞれの身体への作用も、変化を強いられるために、様々な症状が現れやすくなります。

また、ホルモン分泌が成される上位の中枢が、自律神経と同じく「視床下部」で、ホルモン分泌量の変動は、自律神経のバランスも乱れてしまうために、随伴した症状が現れます。

今、多くの女性が働き、仕事・家事・育児と重なるストレス生活を送りながら、毎月や年代ごとにホルモン変化に対応しなくてはなりません。

学童期・妊娠期・産後・更年期・老年期とあらゆるステージでの大きな変化。身体自体が大きな変化に曝されている時に、慢性化した過労や、栄養の過不足、精神的なストレスなどを抱えていたらどうなるでしょう?

正常な分泌では、脳から指令を受け、ホルモン分泌がされ、その情報は脳へと「正常ですよ」とフィードバックされ均衡を維持しているものが、心身の状態が低下していると、指令自体が成されなかったり、器官が働かなかったりと、イレギュラーを起こしやすくしてしまいます。これが、婦人科疾患や月経不順や、不妊症にも繋がります。

変化は避けられないものです、その時分の心身の状況によっては、ホルモン変化にどうにか、順応しようと頑張っていた、自律神経は徐々に疲弊し、ストレス抵抗するチカラも減少してきます。

のぼせる感じ・浮腫み・急に暑い・急に寒い・執拗な痛み・抜けない倦怠感・疲労感・めまい・不眠・・・・またイライラ・や物悲しさなど、感情の不安定さ・・・体質や体調により、多種多様な症状で、酷いときには、日常生活にも影響し、仕事や家事もままならなくなる方もいらっしゃいます。

この身体の変化に対し、慌ててしまったり、焦りを感じてしまうと、余計に神経反応が過敏になり状態は悪くなってしまいます。

そうならないためにも、まずは毎月の生理の時の体調変化や、気分の変化を知り、女性ホルモンの身体への働きを知っておくこと、ストレス反応の身体の作用を知っておくことは、心身の健康を維持するうえでもとても大事です

異常な眠気

甘いものが欲しくなる

なんだか、イライラする、急に悲しくなる

身体が重い、浮腫む

お腹を下す、便秘が酷い

肌が荒れる、皮膚が過敏でムズムズする

頭痛、繰り返す首や肩の痛み

生理・妊娠・出産・更年期と、エストロゲンは分泌と減少を激しく繰り返します

月経周期では、排卵期を境に、妊娠では、出産を境に、大量分泌の後、急激に減少します。また更年期は徐々にエストロゲンが減少し、閉経へ向かいます。このエストロゲンが減少することで、数々の身体・精神症状が現れます。

エストロゲンは卵胞ホルモンとも言い、女性らしい身体を作り、妊娠に向け子宮内膜を厚くしていきますが、その他にも様々な機能を持っていて、減少すると、

・悪玉菌の増加➡コレステロール値の上昇

・骨密度・コラーゲン合成の低下➡骨粗鬆・腱鞘炎など関節の痛み

・インスリン効果の低下➡低血糖/甘い物の多食

・ストレス抵抗の低下➡精神症状(イライラ・不安・軽うつなど)

これらは、エストロゲンが急激に減少する、月経では黄体期・出産では産後に、そして更年期などでは、共通して表れる症状です。また、黄体期に移行すると、プロゲステロンが増加し、エストロゲンでの卵胞期に比べ、基礎体温が高くなり、1日の深部体温のリズムのメリハリがなくなり、夜に睡眠がとりずらかったり、逆に、日中に眠気がと強くなったりします

ホルモン分泌は、脳の「視床下部」から指令が、段階を経て器官まで到達し、各器官で作用されます。「視床下部」は自律神経の中枢でもあるので、分泌と減少の変化は、自律神経の乱れも引き起こし、不眠やめまいなども現れます

このように、ホルモンバランスと自律神経バランスは、いずれも体内と体外の環境とを評価し、身体機能を偏ることなく適応できるよう働いています。これらは、変化に対し、意識的には出来ず、身体の自動的な神経反応の結果でもあります。

変化は常にあるもので、変化に適応するために身体には様々な機能がありますが、日々の過労、栄養の偏りやストレスが蓄積されている状態では、この適応することに時間を要したり、さらに身体状況が悪いと適応出来ないこともあります。

急激な体調変化で、生活や仕事もSTOPせざる得ないことになるのは、精神的にも辛い事です。

女性の皆さんには、ホルモンの影響はどうしても避けられる事象ではないので、だからこそ、ホルモン変化に対しての反応を知り、その影響下であっても大きく乱れぬよう、日々のケアを大事にしていただきたいと思います。

お仕事と家事などの両立で慢性的な緊張や交感神経が亢進しやすくなっています。その、大きな代償が、「うつ」にも発展することもありますから、忙しい時は、なかなかケアするのが、後回しになってしまうんですけどね。

元気なうちに、動けているうちに、少しずつ身体を助けることをしてきましょう。